ちょっとしたことで落ち込む…それって「非定型うつ」かも

うつと言うと、毎日気分が暗くなり引きこもってしまったり、仕事が手につかなかったり、何をしても楽しくないと言ったイメージがあるかもしれません。
しかしうつは誰にでもあり得ますし、非定形うつという非常に揺れ幅の大きいうつ症状もあるのです。
非定形うつとは、いったいどのような症状なのでしょうか?

非定形うつって何?

非定形うつとは、日常生活はある程度こなせるものの、気分の浮き沈みが激しかったり、夕方から夜にかけて急に辛くなったり、甘いものなどをドカ食いしたくなったり、どんなに寝ても眠気が取れなかったりなどの症状があるうつ症状です。
よく、うつ病と言うと気分や本人の問題だと言われたり、怠けたい甘えたいからそういうことを言っていると言われたり、本物のうつ病患者に失礼など心無いことを言われることが多々あります。
ずっとうつ症状が続くうつ病と違い、非定形うつでは1日のある時間帯だけ落ち込みやすかったり、楽しいことはそのまま楽しめるため、本人も周りもこれがうつ病の一種だとは気付きにくい病気なのです。
風邪のように一時的にそれらしい症状が現れたりすることもあるので、心の風邪とも呼ばれていることがあります。

非定形うつかも?と思ったらチェックしてみよう

非定形うつは本人も周囲も気付きにくい病気です。
もしこれらの症状にピンときたら、非定形うつになっているかも知れません。

・1日のうち数時間程度、もしくは週2~3日程度気分が沈む時間帯や日がある
・どんなに寝ても眠くて遅刻しかける、遅刻する
・甘いものや脂っこいものが止められない
・何となくやる気が出ない、体が重くて動けない
・何もないのに涙が勝手に出てくる
・目の前に集中できない
・些細なことでイラついたり傷ついたりする
・突然不安や孤独感で押しつぶされそうになったり、呼吸できない感じになる
・過度に他人と自分を比較して悲観的になってしまう
・プレッシャーやストレスで頭が真っ白になってしまう

この10個の項目のうち、4個までならストレスがたまっているので早めのケアで症状をなくせるかもしれません。
しかし5個以上となると、非定形うつになっているかもしれないので、早めに病院で診察を受けるか、手厚い心のケアをしましょう。

非定形うつの基本的な治療は投薬です。
セロトニンという物質を増やして心を健康に保つようにするのですが、日光浴や運動でもセロトニンを増やすことができます。
病院で相談するのが一番ですが、早めのケアや病院に行くまでのつなぎとしても有効なので、覚えておくと良いかもしれません。